過労死

http://www.sankei.co.jp/news/060712/sha080.htm

富士通社員の自殺、棄却改め労災認定

 平成14年に神奈川県に住む富士通社員の男性=当時(28)=が自殺したのは、過労が原因だとして遺族が出した労災申請について、いったん申請を棄却した厚木労働基準監督署が、あらためて労災と認定したことが12日、分かった。

 監督署は当初、自殺する直前1カ月の残業時間を会社の説明を踏まえ117時間とみなしていたが、再調査で159時間に上っていた実態が判明したことなどから認定を見直した。

 同日記者会見した遺族側の代理人川人博弁護士によると、男性は大学院修士課程を修了後の12年に入社し、システムエンジニアとして医療事務システムの操作マニュアル作成などを担当。

 14年1月、精神科医に「ずっと重圧を感じていた。死への願望がわいてくる」と話し「抑鬱(よくうつ)神経症」と診断された。直後に知人に送った電子メールに「ただただ忙しいだけ。肉体的にも精神的にもくたくた」と記していた。

 その後も忙しい状態が続き、同年3月17日の納期は徹夜明けの状態で迎えた。3日続けて欠勤した後の同20日、社員寮の自室で自殺した。

 遺族は労災申請したが16年11月の時点では認められず、神奈川労働者災害補償保険審査官への審査請求も棄却された。このため昨年、労働保険審査会に再審査請求するとともに、監督署の決定の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。

 監督署は提訴後の再調査で(1)男性は夜に1度社外に出た後、再び会社に戻って勤務していた(2)自殺の3日前に「急性ストレス反応」が発症した―との実態が判明したとして6月30日付で以前の決定を翻し認定、遺族に謝罪した。

 川人弁護士は「監督署が判決が出る前に自ら認定を見直すのは極めて異例。裁判の形勢が不利と判断したのだろう」とし、男性の父(65)は「訴訟まで起こさないと、こういう結果が得られないというのは腹立たしい」と話している。

(07/12 17:05)

自分が軽いうつ病と自律神経失調を経験してる身で、今の職場がやたらと忙しい、既に疲労の蓄積とストレスから来る体調不良が出てきてる、ときたらもう、他人事ではない。幸い私は医師や上司との相談の結果、残業は 80H 以下に収めることとなったが、他の(たぶん健康な)人は 120H まで残業が許可される。
以前に不払い残業で摘発を受けて以来、うちの会社はこの種の問題でも「コンプライアンス遵守」を言うが、スケジュールと仕事の量のバランスが無茶なので、管理職(残業規制とか存在しない)は毎日睡眠4時間なんて言ってる人もいるし、組合員でも「風呂敷残業(もちろん違法)でもしないと間に合わない」と言って仕事を持ち帰る人がいる。建前と実態が一致する人としない人の割合まではわからないが。。。

この記事を見て思ったのは、

  • 120H では労災認定下りないんですか?私は 80Hで既に倒れそーですが。
    • いや、単純に時間だけが問題では無いってのは知ってるけども、なんかどーも「何時間以下なら大丈夫」みたいな風潮もあるよーにも思う。
  • 抑鬱(よくうつ)神経症」と診断された&その後も忙しい状態が続き、って
    • 会社何さらしとんねん。民事の損害賠償は当然として、刑事責任って問えないんだろうか?
    • 監督局が最初これを知っててかつ認定棄却してたなんてこた無いだろーなー。
  • 「訴訟まで起こさないと、こういう結果が得られないというのは腹立たしい」激同
    • まあ、訴訟がもっと気軽に起こせるような社会になってもいい気もするけど、第3者な機関が入らないと「こういう結果が得られない」ってのは「お前仕事してんのか?」だなぁ。

自分の話に戻って。うちの職場から似たような事例が出ませんように。。。身体や心を壊す前に白旗あげましょうね。無茶な業務命令をどれだけ頑張って遂行しようとしてもしなくても、病気になったら会社は守ってくれません。捨てられておしまい。

こうやって働き過ぎが問題になる一方、失業者の問題もあったり、、、なんとかしようよ、ほんと。