プログラマと給料

プログラマは新3K(きつい、厳しい、帰れない)とか言われているらしい。思い当たる例は色々と。

労働力のダンピング

プログラマの労働条件を過酷にしているのは、過酷な労働条件を受け入れるプログラマです - 分裂勘違い君劇場 by ふろむだ

過酷な労働条件を受け入れるプログラマというのは、ダンピングをしています。
つまり、労働力の不当な安売りです。

大手ソフトメーカーにいるエース級のプログラマは、さっさと自分の能力に見合った給料を出す外資系もしくはベンチャーに転職すべきです。

だから、不正競争という「抜け駆け」をするプログラマは、自覚のあるなしに限らず、そういう種類の裏切り者なのです。

昔、入社して3年ぐらいの頃、学生時代の友人と収入の話をすると必ずこーゆー流れになった。
私「年収こんなもん」
友「手取りでそんなもんだと、額面は?」
私「いや額面でそんなもん」
友「冗談でしょ?」
私「まじで」
友「額面の意味わかってる?」
つまり年収があまりに安くて信じてもらえない。んで結局間違いなく額面でそんなもんだとわかると、そのあまりの安月給ぶりに驚きあきれてしまう。


こんなことを言われたこともある。
友「お前がそんな安月給で働くのは迷惑だ。辞めてさっさと転職しろ」
その当時は何を大げさな、と思ったもんだったが、今ならよくわかる。自分がエース級の優秀なプログラマかどうかはさておき、同じ大学の仲間と比べて突出して低い収入だったのだから、自分を安売りせずせめて平均程度の給料くれる会社に転職すべき、そうしないのはダンピングだと言われても仕方が無い。


それがわかっても、今から転職する程の勇気は無い自分。orz

評価システムの不備

ダンピングのひとつの原因になってるかもと思ってるのが、プログラマの生産性を評価するシステムの不在。
自分の身の回りで言えば現場叩き上げの中間管理職みたいな人は部下の能力や生産性を把握してるんだけど、それが人事の評価に反映されてるようには思えない。言っちゃ悪いがうちの人事評価システムでそれをどこまで反映させられるのかも疑わしい。それは結局んとこ、プログラマ(に限らず、たぶん研究設計開発の現場におけるエンジニア全般)の生産性ってものを人事評価システムを設計した人が知らないからじゃないかと思っている。
外注業者に依頼するのに決裁書を書いて経理部かなんかに持っていった時、「この会社に発注するの避けたいんだよね。単価高いから」と言われた。そこで反論しても時間の無駄だと思ったので何も言わなかった。自分の中でのその会社の評価は単価2割増しでも生産性の高さで元が取れるといかむしろ2割増しなら安いと思うけど、事務屋は単価しか見ないからわからないんだろうな、と。
事務方(人事やら経理やら)がプログラマの生産性を正当に評価できない/する気が無いと、残るは人月×単価の世界。その弊害がどんなもんかは言うまでも無い。
うちの会社だけの問題かも知れないとか、じゃあ事務屋を説得するなり啓蒙するなりさっさと見捨てて転職するなり(略)。
だけど、自分が高く(それが正当かどうかは・・・)評価して貰える場所がどこなのか、そういう場所があるかどうか、わからない人は「とりあえずダンピングしてでも収入を確保する」しか無いわな。
んで今の自分は自分が今より高く評価して貰える場所があるか疑わしいと思ってて、かつ探す努力もせずにぐちぐち言ってるわけだ。orz